エビス信仰を広めた天皇のお話し

第11代マガキルツルギヒコ天皇

エビス様とは、外国の神様ではなく、実はヒルコ(蛭子)のことです。

 

今回は、そのエビス様から直接教えを受けて、それを熱心に全国に広めた天皇のお話しです。

 

実は、「エビス信仰」には、深い深い教義が存在していたのであり、単なる「商売繁盛」の神様ではありませんでした。

 

そして、それはなぜ封印されたのでしょうか?


そもそもヒルコとは?

ヒルコは、イザナギ・イザナミの最初の子供でしたが、生まれたとき息をしていなかったため、箱舟で流されて北海道に辿り着き、ここでエビス様と呼ばれました。

⇒記紀が説くように、不惧者でも水子でもありませんでした。【攻撃1】

 

『ウエツフミ』によると、スサノオが北海道を訪れたとき、謎の翁が釣竿を持って鯛を釣りあげ、スサノオにふるまいながら、こう告げます。
「我は、汝の兄である。北海道を造り固めるため魚釣りをしている」
そして、その鯛があまりにも美味しかったので、スサノオは「妙魚(たえな)」と叫び、これが「鯛魚(たいな)つまり鯛」の語源であると説明されています。

⇒原文はこちら

 

この頃、北海道は「恵美(えみ)の国」と呼ばれていました。
つまり、正式には「恵美の国の主であるヒルコ」であり、省略されて「恵美主」となったようです。

 

同様に「蝦夷(えみし)」の語源も、「恵美の国の氏(子)」なのかもしれません。
つまり、もともとは「恵美子(えみし)」?

 

あるいは、単純に「蛭子」が「エミシ」と読まれたのかもしれませんが、誰かが意図的に「変な当て字攻撃」を仕掛けているとしか思えません。【攻撃2】

このことは最後の結論につながってきますので、よく覚えておいてください。

 

そして、「西の宮」に対して、「東の宮」が存在していたこともほぼ間違いありません。

それが北海道の江差地方なのです。【攻撃3】

⇒「江差岳」という地名しか書かれていないのでその場所は特定できず。

 


ヒルコから直接教えを受けた天皇

さてさてその後、このエビス様に教化されて熱心に信仰した天皇がいました。
それが第11代ウガヤフキアエズ天皇マガキルツルギヒコでした。

 

この天皇は、不思議なご縁で鶴と亀に導かれて北海道に渡り、そこでエビス様に遭遇します。
つまりエビス様から招かれたのです。

このとき11代はまだ赤ん坊だったので、父とその摂政の二人が同行します。

 

江差の岳に、綿帽子をかぶったエビス様が登場して、こう告げます。
「我が子孫たちよ、よく来たなあ。まあここに座れ。おまえに会いたいから使いをやったのだ」

と、そばに招き、
病弱だった父の第10代には健康法を教え、
赤ん坊の第11代と摂政に対して、自分の教えを語り始めます。

⇒原文はこちら

 


ヒルコの教えとは?

この教えが難解なのですが、あえて訳すと・・・・・

 

◆汝が天下を治めるのは、幸魂奇魂のなせる業である。
◆奇魂とは、天昇しの御魂、奥つきの御魂、家つぎの御魂のことである。
(過去のアカシックレコードのことか?)
◆幸魂とは、顕わの御魂、訓りの御魂 、業りの御魂のことである。
(未来に向かう自分の意思とそれを規律する決まりごとのことか?)
◆目と耳、腹と背は、奇魂に従って使え
(情報をインプットする器官のことか?)
◆口と鼻、手と足は、幸魂に従って使え
(情報をアウトプットする器官のことか?)
◆また禍津魂は、風に吹かれて毛穴から入ってくるので、入ってきたら神逐いせよ。
◆この禍津魂は、魂気の座、災気の座、躰気の座となり、病もここから入ってくるので短命で長生きできない。
◆なのに今こうして元気なのは、天の意思であり、国の定めだからである。
故に、この天の意思に従って、国の定めをなせ。

 

成長して第11代に即位したマガキルツルギヒコは、毎日熱心にこのエビス様を信仰しながら、全国を統治してゆきます。

 

このとき、約数百人の「教導の神々」つまりエビス信仰の伝道師が指名されるのですが、なんとウエツフミには全員の名前が正確に記されています。

そして、天皇と教導の神々は「直入の宮」から出発して、日本全国を行幸しながらエビス様の教えを広めてゆくのでした。

 


エビス信仰は大分県から始まった?

さてさて、それではこの「直入の宮」があったとされる、大分県竹田市周辺にエビス信仰の痕跡が残っているのでしょうか?
あるではないですか!
こんなに多いと、逆にどれが本社であったのかを特定するのが困難になります。
【大分県のえびす神社一覧】
http://nishinomiyaebisu.web.fc2.com/todouhuken/menu/table/43table.html

 

つまり、第11代マガキルツルギヒコ天皇と、「直入の宮」から旅立った「教導の神々」が、全国にその教えを広めていったという記述はまんざらウソではないようです。

 

ところが、これらの「えびす神社」のご祀神を見てみると、なんと半分以上が「事代主」に変えられているではないですか!
これはなぜでしょうか?

 


事代主信仰とエビス信仰の入れ替え

事代主が釣り好きだった点はエビス様と共通しているのですが、それだけの理由で間違えられたとは思えません。
つまり、誰かが意図的に「エビス信仰」を抹消して、「事代主信仰」に変えています。

それは、上記に示したとおり、数々の【攻撃】が仕掛けられていることからも推測できます。

 

またこの犯人は、神武天皇の皇后「イスケヨリ姫」を「媛蹈韛五十鈴媛」に変え、
さらに三島神社のご祀神を「大山津見」から、「三嶋溝橛耳」に変えています。
そして、実在したヒダカサヌの実績を使って、全く別人である「神武天皇」という謎の人物を歴史に潜り込ませることに成功しました。

 

「本物の事代主」は、大国主が神屋楯比売に産ませた御子で、子供の頃は「白鐸の命」と呼ばれていたのですが、豊国文字を使って初の歴史書を書いたので、その功績で「積羽八重事代主の命」という名前を賜るのです。

この功績も無視され、事代主自身もどうやら全く別人と差し替えられているようです。

多分、この事代主が書いた歴史書には、出雲国の成り立ちに関してかなりヤバイことが書いてあったのでしょう。

だから、何者かが必死で「本物の事代主」も抹消し続けているようです。

 

つまり、「エビス様」と「本物の事代主」を抹消して、「ニセモノの事代主」と入れ替えようとしているとしか思えません。

 

そして、大和朝廷とは「ニセ事代主」と「媛蹈韛五十鈴媛」「三嶋溝橛耳」、そして「大物主」などを信仰する勢力のことです。
この「大物主」とは、「徐福」のことであるという説が有力です。

 

ここまで鮮やかな手口で歴史をねつ造した者たち、本物のエビス様はさぞかしお怒りのことでしょう。

 


なぜ? 何のために?

まず思い出してください。
その後、飛鳥時代になると「征夷大将軍」という重要な役職が置かれます。
坂上田村麻呂や源頼朝が有名ですが、一体彼らは誰と戦っていたのでしょうか?

 

一般的には、北に逃げたアイヌ民族を追いかけて・・・・と、思われていますが、そうではありません。

 

そうです、彼らが戦っていたのは「夷(えびす)」であり「蝦夷(えみし)」ですよねえ。
それは「恵美主」と「恵美子」であり、「エビス様」だとしたら?

 

もうお分かりでしょう。
北海道を中心とするエビス様を信仰する勢力が、大和朝廷に反旗を翻していたということです。

 

このとき、同時に反乱を起こしていたのは九州の日向族。
こちらは、天照大神とスサノオを信仰するウガヤフキアエズ王朝だとしたら?

 

つまり兄弟神同士が、日本列島の北と南から大和朝廷を挟み撃ちにしたという構図が見えてきませんか?

 

もしもこの対立構造が私のにらんだ通りならば、「エビス信仰」と「ウガヤフキアエズ信仰」が、徹底的に抹消された理由が浮かびあがって来ます。

 

そうです、大和朝廷側が勝利したということです。

 


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コメント: 3
  • #1

    うどんのひと (木曜日, 26 5月 2016 12:45)

    >エビス信仰は大分県から始まった?
    そういえば、別府湾に沈んだとされる、瓜生島にも恵比寿がらみの伝説がありますね。

  • #2

    日向小次郎 (火曜日, 31 5月 2016 18:50)

    一般に知られるエビス神の被っている帽子は古代ペルシアのゾロアスター教のフリギア帽ですよね。
    日本の歴史の中でどこで同一化されたのかは興味がありました。
    やはり飛鳥時代に来日同化したペルシア人との影響が今も大きく残っているように思います。
    胡(えびす)と読む漢字文化から読み解くと古代中国では北西民族の蔑称が胡です。
    当事の北西民族は古代ペルシアの都市ソグディアナのソグド人で後に蘇我氏となった説と
    繋がりますね。同一化する前のエビス神のお話がウエツフミで読めるのは楽しいです。

  • #3

    shin (金曜日, 03 6月 2016 16:13)

    いつも楽しく拝見させていただいております。初めてコメントさせていただきます。
    古代の日本・真実の歴史に興味があり、記紀以外の古文書について様々なwebページを見て回っていますが、こちらのサイトはとても楽しく解説して下さるので大変気に入っております。
    私自身は千葉県出身で現在茨城県在住なのでロマンのカケラも無い残念な一般人ですが、陰ながら応援させていただこうと思います。
    よろしくお願いします。