口語訳【神武東征】をアップしました!

これまで謎とされてきた『神武東征』

そこには多くの議論が展開されていますが、

ウエツフミは明確なひとつの答えを出しています。


そこで、素人の私がつたない文章で口語訳しましたので、その全文をみなさんにも読んで欲しいのです。


この過程で様々な新事実が明らかになりました。

これは、私にとっても新鮮な驚きでした。

 

まず、『神武東征』の本当の理由は、天変地異による大飢饉の発生だったのです。


そのため、不幸にもナガスネヒコが統治していた関西地方に足を踏み入れることになり、ナガスネヒコはこれを快く思わず、戦闘になった、というのが真相でしょうか?


当時、ウガヤフキアエズ王朝は、ほぼ全国を支配下に置いていたとはいえ、まだまだ「まつろわぬ地方勢力」があったというのが実体であり、そのなかでも最大の反対勢力が関西を本拠地とする「ナガスネヒコ一族」であったということです。


問題は、下記の三点に集約できます。


(1)ナガスネヒコは、ニギハヤヒの子孫であり、天孫として正統な統治権を有していたかどうか?

『古事記』『日本書紀』は、これを肯定して擁護する立場を採っています。

これに対して、『ウエツフミ』は、完全にこれを否定し、極悪非道の反乱者として描いています。

真相は闇のなかですが、いずれにせよ地方勢力同士が衝突して天下が統一されてゆく過程のなかでは、このような事件が多発したものと思われます。


(2)新羅の軍隊が、国内に上陸したかどうか?

『古事記』『日本書紀』は、全くこのことに触れていません。

みごとに無視、あるいは削除されています。

 

『ウエツフミ』が、詳細な記録を残していることは、古代史上の一大スクープですが、『倭国大乱』の最中に外国人勢力が大きな影響力を及ぼしたことは充分にあり得ることであり、その後、この記録がみごとに抹消されている経緯を見れば、なんらかの大きな力(国家規模の陰謀)が動いていることはほぼ間違いないようです。


さらに、『ウエツフミ』がこのくだりを捏造したと仮定しても、ウエツフミ=ウガヤ王朝には、何のメリットもありません。

単に、ナガスネヒコの単独犯とすればよいだけの話しであり、捏造の動機が全く見えません。

つまり、真実である蓋然性が高いということになります。

今後の詳細な研究が待たれるところです。


(3)第73代・日高狭野は、神武天皇なのかどうか?

『古事記』『日本書紀』では、最初から神武天皇が東征を開始し、そこでナガスネヒコと戦闘になった、と説明しています。

しかも、その記述は『お粗末』の一言であり、あちこちに矛盾と省略が存在し、歴史記録としては三流と言わざるを得ません。

特に、地名と人名に対して複数の異なる宛て字の漢字を乱発し、混乱させています。

まるで、捏造された歴史なのでわざと曖昧にして、あとから検証できないようにしているとしか思えません。


これに対して『ウエツフミ』では、まず長男の五瀬がナガスネヒコ=新羅連合軍に襲撃されて戦死し、その後、次男の稲飯と四男の三毛入野も戦死したので、残る三男の日高狭野が仇を取るというストーリー展開になっています。


問題は、この人が神武天皇なのかどうか?ですが、私は否定します。

学会においても『欠史八代』説が有力となっていますが、日高狭野を滅ぼして政権を握った新勢力が、自分たちの正当性を証明するため、あとから日高狭野の系統につなげたというのが事実だと考えています。


さらに、ウガヤフキアエズ王朝を擁護する私の立場から、痛恨の極みであるのは、

「なぜナガスネヒコの土地に遷都してしまったのか!」

ということです。


多分、当時そこは飢饉に悩む豊の国よりもさらに豊かで、魅力的に見えたのでしょう。

このことは、ウガヤフキアエズ王朝の滅亡と大きくかかわってくる可能性があります。


つまり、

◆敵の土地に移住してしまったこと。

◆大分と関西の二箇所に拠点が分散し、攻められやすい体勢になってしまったこと。

◆ナガスネヒコの子孫、特に七男を逃がしてやったこと。

◆外国人勢力が、再び新たな体制で侵略を企画することは充分に考えられること。


これらの要因が、まさに命取りとなった可能性があります。


私は、このあと外国人勢力と組んだ第12代景行天皇と、神宮皇后、ヤマトタケル、竹内宿禰らが、ウガヤフキアエズ王朝を滅ぼして、政権を握ったのではないかと考えており、「連載記事」のなかで、いろいろな推論を展開してきました。


いずれにせよ、古代史の空白の時期に、ウガヤフキアエズ王朝が実在したことは、これらの記述からもほぼ間違いないようであり、今後とも、その証明作業を続けてゆきます。

なぜなら、日本人自身による正しい日本の歴史を取り戻したいからです。



口語訳【神武東征】は、こちらからご覧ください。

コメント: 3 (ディスカッションは終了しました。)
  • #1

    太子町在住 松田 (金曜日, 22 5月 2015 17:25)

    古事記を読んでいるとある種の違和感を覚えてしまったの正しい直感だったようです。あちこち違和感だらけ。そうこうするうちにこちらのサイトを訪れたわけです。疑問が解けたわけではありませんがあるヒントを得ることができました。もっと深く勉強する必要を感じています。宇佐神宮が乗っ取られたとすると大変なことですね。

  • #2

    管理人 (金曜日, 22 5月 2015 17:48)

    松田様
    コメントありがとうございます。
    私も全く同感です。
    ウエツフミを読み始めてから、あらためて古事記を読んでみると
    「三流のゲスの極みが書いた、いい加減なマヤカシ」にしか見えてこないのが、不思議です。
    私たち日本人は、いつからか「自分の目を信じる」ことを忘れてしまったようですね。
    松田様のご健闘を祈ります。

  • #3

    峰田はるか (月曜日, 25 1月 2016 18:35)

    よく分からん私は、何で倭国大乱に外国人が日本に来たか?どうやって知ったか? ある程度は分かりますが、しかし、旧約聖書時代の行方不明の人々が時代的に合致するときに日本に来たとしたら、すぐそばの外国人である必要もないでしょうね。 天皇の子孫は宇宙人だとしても、日本にはあまりにも旧約時代の特徴や言葉の多いことがかなり前から気になっており、今回、原発と聖地問題を聞いてみた霊能者も何か一家言持っているようです。 で、旧約のモーゼとか言う人たちが使った聖櫃が四国に隠されたとか、過去テレビがあったら見たいという望みを持ち続けています。地球で最初に過去テレビを作ったのは、もう1800年代と言われてますし、今は未来も見られるそうで、何となくその前にすべての推理を片付けたい気もする。 時間テレビ・好きですか? 何でも科学? ちょっといただけない気がする。 ロマンはどこへ行ってしまうんだーーーというバカのたわごとでした。